猫を初めて飼う場合、何を用意しておけばよいのでしょうか。
この記事ではそんな疑問にお答えします。
最低限必要なもの
1.キャットフード
猫は基本的には肉食です。猫の年齢に合わせ栄養バランスの取れた市販のキャットフードを与えるのがよいでしょう。
キャットフードにはドライタイプ、ウェットタイプ、そしてこれら2種類の中間のセミモイストタイプがあります。
【ドライタイプ】
一般的には水分量が10%以下のキャットフードのことを指します。特徴としては、総合栄養食に分類されるものが多く、猫が1日に必要な栄養をバランスよくとることができます。湿気に気を付ければ長期保存が可能です。価格もウェットタイプと比べると安価となります。
ドライタイプは猫がガリガリと歯で噛み砕いて食べる必要があるため、あごを鍛えることができ、また歯石除去などの効果もあります。
ただし、併せて水分を摂取しないと水分不足になりがちです。猫は腎臓が弱いため、水分が足りないと腎臓病にかかる恐れがあります。ドライフードを与える際には、水をふんだんに用意してあげましょう。
猫によっては、ドライフードの食いつきが悪いことがあります。その場合は、ウェットフードを混ぜるなど工夫するとよいでしょう。また子猫はまだ噛み砕く力が弱いため、食べにくい可能性があります。そんな時は、水分を足してふやかしたり、ミキサーなどで軽く砕いた後に水を混ぜるなどひと手間加えてあげる必要があります。
キャットフードを与える回数ですが、子猫の場合は胃がまだ小さく、1回に食べることのできる量が限られているため1日3-4回に分けて与えるのがよいでしょう。大人の猫の場合は、平均1日2-3回が目安です。
【ウェットタイプ】
ウェットタイプは水分の含有量が75%以上のキャットフードをさします。肉や魚など素材の風味や食感が残っており、猫の食欲をそそるため、食が細い猫でも比較的しっかりと食べてくれる傾向にあります。また水分が足りていない猫の場合は、ウェットタイプのキャットフードから水分を補給することができます。
一般的には、缶詰になったタイプとパウチに入ったタイプがあります。水分を多く含んでいるため、いたみやすく一旦開封してしまうと長期保存はできません。価格もドライタイプより高いものが一般的です。またウェットタイプは柔らかいため、歯石がつきやすく、口臭の原因となる場合があります。
ウェットタイプにはおもにフレークタイプ、パテタイプ、スープタイプの3種類あります。フレークタイプはツナ缶のツナの状態に近いものになり、缶に入っているものが一般的です。パテタイプは、ペースト状でアルミのパッケージに入っているものとなります。スープタイプは大きめの具材を煮込み、とろみをつけた状態のキャットフードで通常レトルトのパウチに入っています。どれも比較的食べやすく、食いつきがよいことが多いため、子猫や食欲がない猫に適しています。
ウェットタイプは一般的に高たんぱく高脂肪なため、しっかりと量を調節してあげないと栄養のとりすぎによる肥満になる可能性があります。また健康的な歯とあごの成長にはドライタイプも混ぜて与えることが理想的です。
【セミモイスト・ソフトドライタイプ】
セミモイストまたはソフトドライタイプは、ドライフードとウェットフードの中間に位置します。通常水分量が25-40%ほどで半生状のタイプとなります。猫の食いつきは比較的良いため、食欲があまりない場合などに与えるとよいでしょう。ドライフードに比べると腐敗しやすいため添加物が含まれているものが一般的です。どのような添加物が含まれているかはしっかりと確認しましょう。
2.キャットフードを選ぶ際の注意点
【総合栄養食】
総合栄養食と書かれているキャットフードは、猫のための総合的な栄養バランスを考えて作られているため、基本的にはそのキャットフードと水があれば猫の健康を維持できるものとなります。
【穀物類・グレインフリー】
猫はもともと肉食動物のため、穀物のタンパク質をうまく分解できません。比較的安価なキャットフードには穀物が含まれていることがよくあります。できるだけ穀物の含有量が少ないものを選んであげましょう。理想的には、穀物を一切使っていないグレインフリーのキャットフードをおすすめします。
【賞味期限】
一般に賞味期限が長いものには、たくさんの添加物が含まれています。酸化防止剤や保存料などしっかりチェックしましょう。
【4Dミート】
原材料に『ミート、ミートミール、チキンミール、ポークミール、動物性油脂、動物性脂肪』などが含まれている場合は注意が必要です。すべてがそうとは限りませんが、これらは病気で死んだ動物や障害がある動物の肉など、人が食べられない肉を使用している可能性があります。ちなみに、4Dミートの4Dとは、『DEAD、DISEASED、DYING、DISABLED』の頭文字を表しています。4Dミートが使われているかどうかはメーカーの考え方次第となります。原材料を確認するとともに、メーカーのホームページなどもチェックしてできるだけ安全なキャットフードを選ぶよう心がけましょう。